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大谷派が、杉田議員の寄稿について、安倍首相に対して「すべての人びとが共に尊重し合い、認め合うことができる社会の実現に向けた要望書」を提出
- 2018年8月11日
 政治家の一寄稿に対するものとしては極めて異例のことと思いますが、それほどにこの要望書は、真宗の(というより仏教の)教えの根本を否定するものと受け止めての、大きな憂慮と社会・政治へのメッセージと思います。
 前日8/8には本願寺派に属する龍谷大学の有志が声明を発表しています(下記)

 日本聖公会(イギリス国教会の日本における団体)でも、杉田議員、二階幹事長、安倍首相あてに、抗議文書を送付しました(下記)。

 <宗教のあるべき姿、そして誰もが「生かされている」ことの意味を、わたしたちがなぜ共有しなければならないか>、が問われているようにもおもいます。

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LGBT寄稿「一方的、看過できぬ」 真宗大谷派が要望書

 自民党の杉田水脈衆院議員が性的少数者(LGBT)のカップルは「生産性がない」と寄稿した問題で、真宗大谷派(本山・東本願寺、京都市下京区)は9日、「発言の問題性を真摯(しんし)に受け止め、すべての人々が尊重し合える社会を実現すべき」とする要望書を同党総裁の安倍晋三首相に送付した。

 要望書では寄稿について「生産性という一方的な視点で人間を価値づける発言で看過できない」としている。

【 2018年08月09日 23時10分 】
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yahoo newsにも転載されました。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180809-00000106-kyt-soci


(要望書本文) 東本願寺のサイトに全文掲載
http://www.higashihonganji.or.jp/news/declaration/25443/
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2018年8月9日更新
「すべての人びとが共に尊重し合い、認め合うことができる社会の実現に向けた要望書」を提出しました

自由民主党の杉田水脈衆議院議員の寄稿文に関し、本日、解放運動推進本部長名による要望書を、安倍晋三内閣総理大臣・自由民主党総裁宛てに提出いたしました。


内閣総理大臣
自由民主党総裁  安倍 晋三 様

すべての人びとが共に尊重し合い、認め合うことができる社会の実現に向けた要望書

 自由民主党の杉田水脈衆議院議員が『新潮45』8月号に寄稿した論文「『LGBT』支援の度が過ぎる」において、「LGBTだからといって、実際そんなに差別されているものでしょうか」、「LGBTのカップルの
ために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら彼女らは子供を作らない、つまり、『生産性』がないのです」と主張しています。これは、差別や偏見に苦しみ、社会的制約を抱える性的少数者の状況を全く考慮していない見解です。学校や職場、医療・福祉の現場等に目を向けますと差別は明らかに存在しています。
 本来、人間の存在は「生産性」という視点で評価されるべきものではありません。今回の杉田氏の意見は、性的少数者に対する差別です。同時に、結婚や出産という私的領域に踏み込んだ容認できない発言であると言わねばなりません。生まれた境遇や性別、社会的身分等にかかわらず、あらゆる人びとは皆平等に、かけがえのない尊いいのちを生きることを願われる存在であります。
 「生産性」という基準により人間に優劣をつけることは、基本的人権を否定することであり、優生思想とも無関係ではありません。そのため、「生産性」という一方的な視点で人間を価値づける今回の発言について、私たちは看過することはできません。
 以上、今回の発言が内包する問題性を真摯に受け止められ、すべての人びとが共に尊重し合い、認め合うことができる社会を実現すべく、誠実な取り組みが進められますよう要望いたします。

 2018年8月9日
真宗大谷派解放運動推進本部長  草野 龍子
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杉田・自民衆院議員
LGBT発言 支援の龍谷大が緊急アピール 「差別」と抗議 /京都
毎日新聞2018年8月8日 地方版
http://mainichi.jp/articles/20180808/ddl/k26/010/420000c

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自民・杉田議員LGBT発言に抗議「差別容認する社会であってはいけない」 龍谷大学教職員有志がアピール
2018年8月8日 京都民報
http://www.kyoto-minpo.net/archives/2018/08/08/post-22280.php

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日本聖公会(イギリス国教会の日本における団体)も、杉田議員、二階幹事長、安倍首相あてに、抗議文書を送付
キリスト新聞(キリスト教界専門紙)
http://www.kirishin.com/2018/08/09/16505/

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