|性的マイノリティの方々の交流の場|交流広場
【署名にご協力ください】「LGBTへの差別をなくして、「ありのままの自分」で生きやすい社会を実現する、法律をつくってほしい!」
- 2016年10月18日
【拡散歓迎】
金沢出身の松中権さんが中心になって、LGBT(性的マイノリティ)への差別のない社会を実現するために署名活動を進めています。LGBTは学校や職場で、偏見や嘲笑、いじめ、暴力にさらされ、学校や職場から排除されたり、命を落とすことにすらつながっています。法律によって、公共機関や学校・職場で、研修や相談体制の整備など、差別が起きないよう促すことは、当事者にとって長年の切実な願いです。ぜひご署名にご協力ください。SNSでの呼びかけやお知り合いの方への拡散も歓迎です。

署名はこちらから(別ページ:change.org)

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先日、一橋大学の大学院生が校舎から転落死し、遺族が大学側を訴えたことが報道されました。

『一橋大学・法科大学院生、友人にゲイであることを暴露され、苦悩の末に校舎6階から転落死』
https://www.buzzfeed.com/kazukiwatanabe/family-told-about-their-son-and-hitotsubashi-lawschool?utm_term=.didzLKZxG#.oi4pGYQV8

報道によれば、転落死した学生は、明るく優しい性格で多くの友人がいました。そんな彼にはずっと秘密にしていたことがありました。それは彼がゲイであったことです。そのことをほとんど誰にも相談したことはありませんでした。

そんな彼に、大学院でやっと心を許してもいいと思った友人ができました。そして彼は、その友人に自分がゲイであることを告白します。しかし、その結果、周囲の仲間たちに望まない形でそのことを暴露され、その後偏見や差別の目にさらされることとなりました。

彼は不安に襲われパニック障害になってしまいます。大学側に相談をしても、十分な対応はなされませんでした。そしてとうとう校舎6階からの転落死という悲惨な結果となってしまいます。

ちょうど1年前に起きたこの事件。

「もしかしたら、6階のベランダに放心状態で手をかけていたのは、自分だったかもしれない…。」

このニュースを報道で知ったとき、私はそう思いました。

亡くなった学生は、紛れもなく自分に重なりました。ゲイであることに悩みながら誰にも言えず、苦しんだこと。友人たちの異性への恋話に愛想笑いで合わせたり、人に知られることに怯えていた学生時代の記憶が重なり、その苦しみや痛みが突き刺さってきました。

ゲイ、レズビアン、バイセクシュアルであれば、誰しもこうした苦しい経験があるかと思います。また、トランスジェンダーの方も、自身の性の在り方を人に伝えられずに辛い経験をしたことがあるのではないでしょうか。

LGBTの高い自殺率

確かにここ数年の間に、日本でも、渋谷区・世田谷区などでの同性パートナーシップ証明書の導入、企業や地域でLGBTについて知るための取り組みの広がりなど、少しずつ理解が広がってきています。

しかし一方で、今回の事件は、死を選んでしまうぐらい苦しんでいる子どもや若者がまだまだ沢山いるという事実をつきつけています。

いま、日本では、若い当事者等の86%が先生や生徒からLGBTに対する暴言や否定的な言葉等を聞いています。暴言を耳にした教師のうち、60%は特に反応せず、18%は自らも暴言を吐いているとの報告がされています(※1)。また、社会的に深刻な課題となっている若者の自殺について、異性愛男性と比較してゲイ・バイセクシュアル男性の自殺未遂リスクは約6倍であるとの報告があり(※2)、LGBT専門の電話相談では、学校や職場でカミングアウトできた人が1割にとどまり、自殺未遂の経験のある人は一般の電話相談の約3倍、その中で複数回自殺を試みた人は約4割にのぼっています(※3)。

※1 Human Rights Watch, 2016, Human Rights Watchオンライン調査(2015年実施)
※2 Hidaka Y., et al (2008) Attempted suicide and associated risk factors among youth in urban Japan. Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology. 43:752–757
※3 一般社団法人社会的包摂サポートセンター, 2014,『「よりそいホットライン」平成25年度報告書

日本全国の学校で、職場で、LGBTに対する偏見や嘲笑、いじめ、暴力など明らかな差別が存在しています。

すべてのLGBTの子どもや若者が、差別されない、希望を持って生きることができる社会にしていきたいのです。

「ありのままの自分でいることができる」が容認される社会をつくるということは、女性差別や障がい者差別をなくすことと同じく、社会全体を豊かにすることにも繋がると信じています。

『LGBT差別にNOと言える日本』を実現する法律制定へ

LGBT問題を考える国会議員連盟ができ、自民党では特命委員会もつくられ、6月に終わった通常国会でもLGBTに対する理解を広げる法案、差別をなくしていく法案についての議論がなされました。まさにこの機会に、できるだけ早く、LGBT差別をなくすことができる法案を、国会で成立させてほしいと願っています。

ぜひ、みなさんといっしょに、日本全国のLGBT当事者、そのご家族やご友人、仲間たち、多様性豊かな日本を願う方々の声を届けたいと思っています。声をあげたいと願っても、声を発することさえもできない、多くのLGBTの子どもや若者たちの希望とともに。